FENWALの補償率方式熱感知器

補償率方式熱感知器は一般ビルはもちろん、工場・プラントなど、いかなる環境においても確実に火災を発見するフェンオール独自の火災感知器です。特に耐圧防爆型火災感知器は日本で唯一の労検合格品です。

構造と作動原理について

ステンレス鋼の外筒の中に接点を有した2枚のストラットが圧縮されて取り付けられています。特に特殊感知器はリード線を外部に取り出す部分がガラス溶接により完全密封されています。

急激な温度上昇の場合、外筒が膨張し、ストラットの圧縮力を弱め接点が閉じます。

緩慢な温度上昇の場合、感知器は膨張率の異なる金属を組み合わせることで、温度の感知を行います。感知器周辺の温度が上昇することで、外筒(高膨張)が膨張し始めると同時にストラット(低膨張)も膨張し始めます。外管はストラットの約2倍の膨張係数のため、外観の伸びが大きくストラットの圧縮力を弱め接点を閉じます。

補償率方式熱感知器ラインナップ

定温式スポット型感知器

27021-5

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定温式スポット型感知器 防水型

W27021-6

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定温式スポット型感知器 耐酸型

A27021

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設置後15年を経過した耐圧防爆型熱感知器は、交換をお願いします!!

長期間使用による劣化は事故に直結します。
交換の目安は15年です。

(一般社団法人日本火災報知器工業会)

化学プラントや石油精製施設など、可燃性ガスや蒸気が存在する場所においては、消防設備の感知器をはじめ、使用する電気機器も防爆性能を有しているものでなくてはなりません。
当社の耐圧防爆型熱感知器は昭和42年の初期モデルリリース以降、そのような危険物施設に長期に渡り設置いただいておりますが、その中には腐食など劣化進行し、本来の性能を十分に発揮できていないものもございます。

経時的限界の原因

機器の機能と性能を維持するため、当社はつぎの2つの観点から感知器の交換推奨年数を15年とさせていただいております。

【管理性能】
感熱部外管と接点部のバランスにより成り立っている感度が錆び、摩耗、外力によりズレが生じ、適切な感知が行えなくなります。

【防爆性能】
耐圧容器は爆発に耐え、炎が外部に漏れない構造であることが特徴ですが、腐食や損傷により著しく機能が低下します。

消防設備点検実施に併せて現行品のFFH-2Eシリーズもしくは、当社製耐圧防爆型煙感知器FLS-02Eシリーズへの置き換えをご検討ください。

感知器製造年月例(現行モデルFFH-2E)

設置から15年以上経過すると、感知性能の低下により重大事故につながる可能性が高まります。

定温式スポット型感知器発売年および期間

(年号下の枡内数値は経年数を示しています。)
経年劣化

上記年表より、現行モデル(FFH-2H)発売当時のものはすでに交換時期を迎えています。それ以前もモデルは早急に新しいものに交換が必要です。

腐蝕や損傷などの経年による性能劣化は、感知機能の劣化に繋がります。

【感知性能劣化のメカニズム】

当社の感知器は膨張率の異なる金属を組み合わせることで、温度の感知を行います。感知器周辺の温度が上昇することで、外管(高膨張)が膨張し始めると同時にストラット(低膨張)も膨張し始めます。
外管はストラットの約2倍の膨張係数のため、外観の伸びが大きくストラットの圧縮力を弱め接点を閉じます。感知器の作動温度はこの外管とストラットとのバランスで成り立っているため、外管が錆びや摩耗が生じたり強い力が加わることで、感度にずれが生じる可能性があります。

感知性能劣化

【防爆性能劣化のメカニズム】

耐圧防爆型の感知器の容器は、容器内部で発生した爆発に耐え、且つその際に発生した炎が接合面から外部に漏れ出ない構造を持っています。そのため、腐食や損傷などが容器の対圧力性に影響を及ぼすと、本来の性能が発揮できなくなる可能性があります。
日本電気制御機器工業会では、耐圧防爆構造の電気機器の適正交換時期を15年としています。

防爆性能劣化

FFH-2E交換推奨リーフレットFFH-2E交換推奨リーフレット