爆発放散口の有用性~爆発ベントによる爆発防護~

ベントカバー(破裂板)による爆発防護

爆発予防は非常に困難なので爆発防護が必要になります。爆発防護には

  • 装置の耐圧を上げる方法
  • 爆発抑制装置
  • 爆発放散設備を設置する方法

等があります。爆発放散設備の一つとしてベントカバー(破裂板)があります。

破裂板は通常時は操業条件に影響を及ぼさず損傷、腐食、圧力、温度等に耐える構造をもち、爆発時には所定の 作動圧力(Pstat)で開口し装置を爆発から防護します。そのためには、放散面積の計算から、その素材、形状、加工等十分な経験、実績に基づいて製作され、且つ各種 公的機関から承認されたものである必要があります。

  • Pmax(最大爆発圧力):理想的な混合物が密閉容器内で爆燃時に発生する最大圧力
  • Pes(容器耐圧):Predに耐えうる容器設計圧力
  • Pred(放散圧力):爆燃放散中に容器内で発生する最大圧力
  • Pstat(静的作動圧力):圧力が徐々に上昇した時に破裂板が開口する圧力

爆発が発生しやすい工程はどこか?

爆発予防は非常に困難なので爆発防護が必要になります。爆発防護には

サイロ・バンカー 19.4%
フィルター・バグハウス・サイクロン 13.4%
搬送システム 11.0%
乾燥機 9.0%

(H.Beck, AJeste Berichte ueber Staubexplosionen-Einzeleregnisse und Dokumentation,VDI-Berichte1272(1996)による)

爆発危険性が高いものは何か?

爆発の危険性は夫々の粉塵が持つ爆発指数 Kst (mbar x m/s) を用いて、3等級に分類し表しますが、最も危険性が高いSt3 (Kst ≧ 301) にはアルミニウム、マグネシウム等、次に危険なSt2 (201 ≦ Kst < 301)にはコーンスターチ、セルロース、木粉、St1 (Kst ≦ 200) には小麦粉、砂糖、脱脂ミルク等の多くの粉塵があります。

独立行政法人労働安全衛生総合研究所(旧産業安全研究所)では、爆発防止に関して設計指針、設計基準を設定しています。下記のページもご参照ください。

参考:爆発圧力放散設備技術指針(改訂版)TR-No38(2005) https://www.jniosh.go.jp/publication/TR/abst/TR-No38.htm#TR-No38

製品の特長

日本フェンオール爆発放散口の特長

日本フェンオールが扱うREMBE社の爆発放散口は、工場、施設を守る分野において歴史と実績を持ち、高い信頼性 と爆発防止の分野において様々なノウハウを蓄積しています。

1) 高い信頼性

日本、欧州又は米国で調達された精選素材を使用し最新鋭の機械で製作しています。規定の破裂圧で確実に作動するように、たとえ1枚受注の場合でも3枚製造し出荷前に2枚を破壊検査するという厳しい出荷前検査を行います。その結果ATEX他多くの規格の承認を得ています。

2) 幅広い使用条件に対応

腐食性環境や頻繁に圧力変動を繰り返すような極めて厳しい作業環境でも、使用できる信頼性の高い製品です。

3) 効率的で経済的

取付けに特別な手順が不要ですのでダウンタイムが短く、効率的な操業ができます。万一爆発の場合、破裂板は破砕分離されることなく放散圧力(Pred)を低くでき装置を確実に保護します。

4) 短納期

標準材料のステンレス鋼は勿論、インコネル、タンタル、モネル等の特殊材料も在庫していますので特別仕様品も短納期で対応可能です。